WIRED.jp: Roboy:最も人間に近いヒューマノイド ~ ヨーロッパでもヒューマノイドか!
WIRED.jp: Roboy:最も人間に近いヒューマノイド.
まあ、「最も近い」かどうかはさておいて、3つほど気になる点。
まず、西欧では(特にアメリカかもしれないが)ヒューマノイドに対する一種のアレルギーがあるという説を聞いたことがあった。こわいとか気持ち悪いとか危ないとか、という話らしい。 日本はアトムの時代からロボット=ヒューマノイドに近い受け入れ方であって、工業用の腕だけの工作機ロボットはむしろ気持ち悪い、という感覚があった。 面白い説だと思ったのだが、この記事では人間に近いことで介護などの人間とインタラクションするシステムとしての存在にしようとする考えを持っているようだ。つまり、聞いていた話と違う!
2点目は、記事に言うところの
プロトタイプはバランスが取れた均質な動きができなければならない。これまでにわたしたちが見てきたロボットに典型的な、ぎくしゃくした動作では駄目なのだ。
という点である。なるほど、ギクシャクしていると「ああロボットだな」となるわけなのだろう。サービスを受けるのも、ギクシャクと持ち上げられるよりは、人間がやるように持ち上げて欲しい。 なぜギクシャクとしてしまうのか、滑らかな動きは単にコントロールの問題だけではないのか?という疑問が起こる。工場で使われる組み立て機械は、ギクシャクとしているのだろうか? どうも、日本の工作用ロボットなどを見ている限り、それなりに滑らかだし、滑らかでないと工作物を壊してしまうだろう。 パーツを落ちないように、しかしそっと挟んで、所定の位置へ嵌めるのに、ギュッとしてもいけないしあまりにソッとでもいけないし、ちょうどいい加減で押し込む、などというのは日本が得意なのかもしれない。 違いは、ある特定の作業をするのに滑らかになるのか、何でも滑らかにしてのけるのか、かな?
3点目は、滑らかな動きのモトである。 つまり動力装置。 ロボットの世界ではいろいろな動力が使われているらしい。油圧、空気圧、モーターなど。 それぞれに長所・短所があって、油圧・空気圧はややもすると大仕掛けで小さなロボットには載らなかったりする。モーターは小さいものでは特に力が足りないのと、もしかするとパルスモーターでの精度が足りない。ギアを入れると動作が遅くなる。 といっても、すでにいろいろなロボットが作られていて、アシモにせよ、ボストンダイナミックスの軍用いぬもどき(おおかみもどき?)にせよ、筑波大だったかが作った人間介助用ハーネスにせよ、うまく動いているのだからいいのかもしれないが。
でも、できたら「筋肉もどき」が実現するといいな、と思う。 ある程度の瞬発力があって、それよりはずっと弱いが継続的な力も出せて、本体の大きさは小さいけれど動きの距離はそれなりに大きくて、エネルギーは局所的に貯められて、といったもの。 筋肉のすべりの機構をまねた素子を使えたらいいなぁ、と思うのだが、専門外とて、残念ながら夢を見るだけである。