ライフハッカー: あるプログラマーが、子どもが初めて使うPCにコマンドライン方式のマシンを薦める理由 ~ さて議論になりそうな?

ライフハッカー: あるプログラマーが、子どもが初めて使うPCにコマンドライン方式のマシンを薦める理由.

私は2年前、当時3歳だった息子のJacobと一緒に、彼にとって初めてのコンピューターをつくりました。『Debian』はインストールしましたが、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)はいっさい入れませんでした。つまり、コマンドライン方式のマシンです。そのマシンはこの2年間、折に触れてたくさんの楽しみを提供してくれています。「うちの息子は3歳のときから『Linux』シェルに自分でログインできたんだよ」と、至極当然のように説明したときに相手の顔に浮かぶ驚きの表情は、愉快でもあり、意外でもあります。なにしろそれは、そんなに難しいことではないのですから。『Xbox』の使い方を覚えるかわりに、息子はバッシュの使い方を覚えたわけです。私はそれをいいことだと思っています。

原文筆者のJohn Goerzen氏は「Debian」の開発者なのだそうな。 これだけ読むと「まぁ、いいけどね。自分の自慢のために子供を使うなよな」という印象しかないのだけれど、しかし初めてのコンピュータを教える時(もう少し大きくなってからでいいのだが)、今風のアイコンクリックでいいのか、という疑問は残る。エンドユーザならよいのだろうか?

少なくとも、プロの場合は困ることあるだろう。 同じような話が、原子力発電所のオペレータや、旅客機の操縦士、新幹線の運転手などについて、言われることがある。想定外、ルーチン外のことが起きた時に対処できない、という問題である。旅客機の操縦も新幹線の運転も、かなり自動化が可能で、バックアップシステムも整備され、たいていの場合は実は操縦士・運転士は必要ないのだそうな。それなのになぜ乗っているかというと、想定外、不測の事態に対応できるように、ということらしい。

さて、コンピュータの場合どうか? 人命にかかわらない用途では、想定外の故障でも困ることは無いかも知れない。だからエンドユーザ向けのコンピュータ指導では、これをクリックして、で済ませている。スマートホンなどは中身はほとんどコンピュータなのにマニュアルを読まずに何も知らなくても使えたりする。 その中で、誰が「プロ」として中身まで知っている必要があるか? 製品を作り、保守する立場の技術者だけか? この筆者のGoerzen氏は息子をコンピュータ技術者に育てるつもりなのだろう。

では、私=情報科の教員=はどうしよう? 学生はコマンドライン操作なんて必要ない、と思い込んでいる節があるのだが。

 

教育, 日々

Posted by yamanouc