Excite Bit コネタ: パンをスキャンし、判別し、精算するレジ
Excite Bit コネタ : パンをスキャンし、判別し、精算するレジ. パン屋さん(ドンクだそうな)で、トレーに並べたパンを識別して会計してくれる装置の話。おもしろいのは、判定できない(確かでない)場合にそれを表示(黄色枠で囲むらしい)して、オペレータに正しい選択をさせると同時に、判定論理を学習するのだとか。 つまり、だんだん賢くなるというわけで、まさに「人工知能」。
古いコンピュータ屋から見ると、見たものの識別(画像認識)は昔からいろいろと議論の的だったけれど、何時までたってもすっきり解決しない、つまりはむずかし~~い問題のように思い込んでいた。たとえば文字認識は、郵便番号などはかなり古くから実用レベルになったし、活字の読み取りもできていた。手書き文字の認識も最近大分よくなっているようだが、私は勉強不足なのか、決定打は知らない。風景の判定もできるようでできておらず、目の不自由な人をガイドするような装置もまだ十分なレベルとは言えないようだ。 だから、何となく先入観で、「画像認識は難しい」と思い込んでいる。更には「間違えたら学習させればいいんだよね」と、これまた研究者はみな思っているだろうが、現実にどこまで実用化できるのだろうか?
などと思っていたら、ショックだったのがデジカメ搭載の、人物判定機能、更には笑顔判定機能までできてしまったことだ。だいたいどういう顔が「笑顔」なんだ、なんて研究者はすぐに考え込んでしまうのだが、そんな疑問はぶっ飛ばして(もちろんメーカーの技術者の人たちは散々悩んだに違いないのだが)、製品になってしまった。 製品と言うことは、「まあたいていうまくいく」というレベルではすぐにクレームが来るので、かなりよくできていなければならないと思うのだが、とにかく製品になってしまった。 知らぬ間に世の中進んでいるのだと、感心する次第。
実は、結構フリーのソフトが画像処理の機能を提供してくれている。たとえばOpenCVを使うと、図形の輪郭をかなりいろいろな方法で抽出してくれたりする。また特定用途ではあるがKinectは人の形を棒人形にまで抽出してくれる。 ソフトのタネはたくさん転がっている時代になった。