ZDNet Japan: ルンバの産みの親が開発する産業用ロボットと「人間の仕事」の行方 〜 どれだけ取って代わられる?

ZDNet Japan: ルンバの産みの親が開発する産業用ロボットと「人間の仕事」の行方

さて、いくつか気になるポイント。

1つ目は、

ケリーによると、Baxterには重要なポイントが3つあるという。「普通の人でも作業を覚えさせることができる学習能力」「まわりの状況を認識する能力、またそれを人間に伝える能力」「ひと桁安いTCO(総費用)」の3つで、(以下略)

本当は、もう1つ要るのではないか? 「自分で(勝手に)学ぶ能力」である。人間が1つ1つ教える時代はそのうちに終わる。なぜなら、人間が手取り足取り教えていたら、手がかかってしょうがないではないか。子供の教育を考えよ。だから、ロボット(人工知能)が勝手に学習するようになる、というか、する。勝手にいろいろなことを始めて、もしかすると反乱を起こすかも知れないので、そこは十分に安全策を要するが。

2つ目は、

ケリーによると、人間よりもロボットのほうがうまくやってのける職種には、製造や物流に関わる仕事——いわゆるブルーカラーの仕事だけに留まらず、多くのホワイトカラーの仕事も含まれる。

そういう「自動化で失われる仕事」の代表例のひとつとして挙がっているのが「ニュース書き」の商売だ。実際にナラティブ・サイエンスというシカゴのソフトウェアベンチャーでは、スポーツの試合の記録(データ)を材料にゲームの模様を伝える記事が自動的に生成されるような仕組みをすでに開発しているという。

実はもっと「知的」と思われている仕事でも、機械が取って代わる可能性はある。というか、取って代わらせたいと思っている。最大の物が、新しい原理の発見や新しい考え方の発明である。「ひらめき」と呼んでいるような物のかなりの部分は、機械で置き換えられるのではなかろうか? というより、人間は何のかんの言っても、機械で置き換えられる程度のひらめきしか持っていないのではないか? (あまりに悲観的か?)

そうすると、人間固有の作業には何が残されるか? 間違えて無駄や回り道をすることだけ、のような気もする。機械は間違えることが(多分)苦手だろうから。