CNET Japan: スティーブ・ジョブズ氏が1983年に行った講演の全録音が公開–驚くべき先見性
CNET Japan: スティーブ・ジョブズ氏が1983年に行った講演の全録音が公開–驚くべき先見性.
いろいろと面白いことを主張しているようである。原文をゆっくり聞いてみたい。(まだ聞いていない!)
さて1983年というと、どんな時代だったのか。 Macに使われていたMotorolaのMPUの最初のMC6800が出たのが1974年。 Intelのi8080が1975年。 Appleの初期の成功機 Apple IIが出たのが1977年。 次期機としてApple Lisaプロジェクトが始まったのが1997年で、同じ1997年の11月にジョブズがXeroxパロアルト研究所(PARC)を見学している(当時PARCではアランケイらがGUI・ビットマップディスプレイ・マウスなどを持つAltoを実用化しており、見学の機会にアイデアや技術をを盗まれる・盗まれたという議論が喧しい)。Appleは1980年に株式公開してジョブズは大きな資産を手に入れている。 IBM PCが発表されたのは1981年。 Macintoshが発表されたのが1984年で、ジョブズがAppleを退職した(というか追放された)のが1985年。
この時代背景から考えると、1983年にはすでにGUI・ビットマップは当然と思っていただろう。ポータブルデバイス(PDA)的な発想は、それ以前にあったのかどうか、よくわからない。 ただ、Appleではジョブズを追いだした後スカリーの時代になって、Newtonを作っている(1992年発表)。ジョブズほどうまく世界観を作れなかったが、今から考えると、今のiPhoneやiPadの使い道、それこそSiriによるアシスタンスまで、夢見ていたようにも思われる。ジョブズがいなくなってその想いがうまく結実しなかったのかも知れない。
ネット上をいろいろ見ていて出てきた2つのYouTubeビデオがおもしろかったので、紹介。
Xerox Alto Computer NHKの番組ではないかと思うのだが、見たような顔が出て来て面白かった。
The Xerox Alto History これも見たような顔が出て来て面白い。言っていることも面白い。(画質は悪いが)
The Xerox Alto: A Personal Retrospective(Recorded in 2001) 歴史の話。すごいと思う。単なる懐古趣味・自慢話とは思いたくない!
その昔、1982年頃だと思うが、日本の某社の知り人にAltoのこと、Altoの上のWysiwygエディタであるBravoのこと、Doverプリンタのこと、それらがEthernetでつながっていること、それがいかに使い心地が良いかということを伝えたのだが、殆ど見向きもされなかったなぁ、と懐古譚。