日本経済新聞 : 地学五輪、日本代表の高校生が金1銀3
日本経済新聞 : 地学五輪、日本代表の高校生が金1銀3.
地学というところにちょっと引かれた。
どの程度一般的に知られているのか分からないが、高校の理科は物理・化学・生物・地学の4分野があって、その中でも地学は最も履修者が少ない。理由はいろいろと挙げられているが、ノーベル賞の対象でない(?)など、華々しさがないというのも大きいのかもしれない。その中で、高校生の「五輪」が行われていると言うのも驚きだったし、日本ががんばっていると言うのも驚きである。
勤務先が理学部ということもあって、化学・生物や物理の(高校生)五輪は話題になる。生物の五輪では本学の生物学科もいろいろとお手伝いもしているようである。地学は、まったく知らなかった。
自分が高校生であった頃、つまり今から40年以上前であるが、その頃も受験科目は物理と化学を選ぶ生徒が多かったように思う。ただ、「地学はやさしい」という噂もあった。なぜか、ずっと特別扱いされ続けてきたような気がする。 というか、生物が分子生物学のおかげで微小世界での少ない原理で説明できそうな(できているかどうか分からないが)状況になって以来、物理・化学・生物はどれも少数原理で説明する学問になっている。それに対して、地学はどちらかというとまだ博物学的な要素が多いのかもしれない。博物学的な学問は、学ぶ(+覚える)ことの数が多いので、本当に好きな人だけが好きになれるようなところがあると思う。少なくとも自分は好きになれなかった。40年前の(高校で教わる)生物も、博物学的な要素が多くて、つまり勉強することが多くて、面倒で、だから嫌いだった。勝手ながら、みんなそうなのではないかな、と思っている。
それが、「高校生五輪があって、日本の高校生が活躍している」と聞いたので、ああまだ生徒の多様性は残っていていいな、と感動したというわけである。