LifeHackerの記事 『これは使えそう…。「TOEICで885点をとったサラリーマンの英語学習本」を読んで』

LifeHackerの記事 『これは使えそう…。「TOEICで885点をとったサラリーマンの英語学習本」を読んで 』を読んで。

要するに、TOEICの点数は英語の実力で持って上がるのではなくて、何がしかの受験技術や準備によって上がる、という話のようで、どうもそれは本当らしい。いろいろなところでこの手の議論を聞くし、身近な知り合いの先生がまず自分とそして学生を相手にいろいろ試した結果でも、TOEICの800~900点レベルはそこそこの英語教育を受けた日本人は到達できるらしい。

ということは、TOEICテストは何を測っているのだろう?英語力を測っているのだが日本での英語教育は素晴らしいので高得点が取れてしまうのか?(ただ受験に慣れていないだけで、基礎力は十分にある?) 確かに、きちんと高校1年までの英語を理解していれば、領域に特化した語彙力を除けば普通の英語には困らないだろう。 ならば、中・高できちっと英語を理解させる=出口レベルを保証するならば、文科省の言う「国際化」のための英語力には問題ないではないか。 それとも、TOEICの試験は受験テクニックだけで合格できる、意味のないテストなのだろうか?

大学の試験(入試や内部の試験)でTOEICを援用するケースも少なくない。この試験が何なのか、もう一度見直した方がよさそうに思う。

余談だが、TOEFL試験の方は、世界的に大学への入学の条件として使われているケースが多く、その意味で信頼できる(もちろん、検証は必要だが)。 なぜTOEFLを使わないのか、というのも一つの問題提起になろう。

ついでにもう1つ言うと、英語以外の科目についても、さまざまな国際的な試験がある。 以前に取り上げた国際バカロレアがその1つであるが、その類の試験を活用する工夫も、「国際化」の議論の範疇として考えたいものである。同様に、卒業レベルの試験として、米国の大学院入学試験の一部として使われるGRE (Graduate Record Examination)も、大学の卒業資格として考えてもいいのかもしれない。但し、大学共通の最低限の卒業資格なので、日本の大学に比べるとかなり易しい科目もあるように思うが。

教育, 日々

Posted by yamanouc